
どこからとなく入ってくる蚊。寝ていると耳元でブーンと蚊の飛ぶ音。払っても、払っても寄ってくる蚊。本当に厄介ものです。
刺された後のあの痒み、痛くて痒くて、挙句の果てに赤くなって腫れて、痕が残ってしまうなんてことがありますよね。
蚊に刺されて大変な病気になってしまうということもあります。蚊ぐらいと軽く考えるのは禁物です。
そんな部屋の蚊を退治・駆除する方法を考えてみましょう。
部屋の中を飛ぶ蚊の撃退法
蚊取り線香

まずは定番中の定番、蚊取り線香です。色々な蚊を撃退するためのアイテムが発売されていますが、それでも根強い人気を誇っている定番商品です。
豚の入れ物やあの独特の匂いは何とも言えない、日本独自の夏の雰囲気を演出してくれます。勿論、ただ夏らしいと言うだけではありません。その効果も素晴らしい物です。
効果範囲が限られているので、広い部屋なら2つほどおいておくのが無難かと思います。
少し煙が出てしまいますが、辛くてたまらないほどではありませんし、煙が出ないタイプの物も最近は販売されるようにもなりました。
是非、ご自分に合った物を選んで活用してもらえたらなと思います。夏の風物詩を味わいつつ、蚊を撃退してしまいましょう
スプレー殺虫剤

こちらも、蚊を撃退する上で欠かせない定番アイテムと言えますね。しかも、蚊だけでなく、同じくうっとうしい夏の天敵・ハエを追い払うのにも役立ちます。
スプレーし、少し部屋を換気しておけばあの独特の匂いも取れて気にならなくなります。
唯一気をつけるべきなのは、食べ物類にかけないようにすることです。食事や食器など、殺虫剤が当たって困る物についてはあらかじめ布をかけ、防御策を講じておきましょう。
部屋全体に噴射することで、隠れている蚊も退治することが出来ますので、安心して夜を過ごすことが出来ます。
寝る少し前に部屋全体に噴射。少し間をおいて換気。この2ステップで、あなたの安眠は約束されます。
ワンプッシュ蚊取りスプレー

わずかワンプッシュ、一度部屋の中で使用するだけで蚊が居なくなる効果の商品です。
蚊というのはどうやら、空中を飛んでいる時間よりも、壁や天井にとまっている時間が大半なのだとか。
その習性を逆手に取って、薬剤が壁や天井に付着するように作られているのだそうです。
簡単に言うと・・・ワンプッシュで噴射!(パワフルな噴射)壁に大きな粒子が付着!蚊が壁にとまってヘロヘロ~とのことです。
10分ほどは部屋の換気を控えそのままにしておくと、効果を最大限に発揮してくれます。それに、元々の香りも良いですので、そんなに焦って換気をしなくても大丈夫です。
蚊取り線香に火を付けるのが面倒もしくは殺虫剤の匂いが苦手と言う方は、今年の夏はワンプッシュ蚊取りスプレーを試してみてはいかがでしょうか。
蚊の接近を防ぐ対処法
汗や体臭を防ぐ

まずは、汗をこまめに拭くことです。蚊は人間の汗が大好きです。そのため、汗をかいている人間を見るとすぐに寄ってきて、血を吸っていきます。間が悪いことに蚊が出るのは夏、つまり汗をかきやすい季節でもあります。
ターゲットは汗をかきやすく、気温は蚊にとってまさにベストコンディション。それが、夏なのです。蚊が寄ってくるのを防ぐためにも、こまめに汗を拭いて下さい。これだけで、あなたを狙う蚊の数が激減します。
アルコールと蚊には密接な関係があります。というのも、アルコールを飲んでしまいますと体温が上がり吐く息に二酸化炭素が増える。アルコールを分解する際にも二酸化炭素発生といった変化が体に起こります。
これらは、全て蚊の大好物となる体質に私たちの体を作り替えてしまっているのです。
まずは、体温。蚊は体温の高い方ほど良く狙うというのを聞いたことがないでしょうか。実際、蚊は温度を感じ取る能力を兼ね備えています。そのため、体温が高い人ほど蚊に感知されやすく、また狙われやすくもなってしまうと言うわけです。
そして、二酸化炭素。蚊は、二酸化炭素が濃い場所を好みます。私たち人間が吐く息がまさにそれです。
まして、アルコールを飲んだ後の息となると更に多量に含まれていて、大好物とも呼べる状態になっています。

夏の間は、寝酒は止めておくのが一番の蚊への対策と言えるのかもしれませんね
意外なところで、体を良く洗うのも蚊対策となります。実は蚊は、皮脂の匂いにも敏感に反応するのです。そのため、汗をかき、匂いが出やすい夏はこれまた蚊には最適な季節と言えるわけです。そんな夏だからこそ、いつも以上にしっかりと体を洗うことが求められます。
特に足の独特の匂いを好むので、足の裏や指の間など念入りに洗っておくことをオススメします。
- 蚊は汗が大好き
- アルコールを飲んだ後の呼気に含まれる二酸化炭素も蚊を引き寄せる
- 体温が高い人が好き
- 足の独特の臭いを好む
扇風機の活用

『蚊は飛行能力が低く、扇風機の風で飛行障害を起こす』とのことです。まさかの、扇風機で蚊を追い払うことが出来るというのです。
ただし、これには続きがありまして『大きな扇風機が有効』とも報告されています。大きな扇風機、これがどの程度のサイズかは分かりませんが、なかなかの大きさを=風の強さを必要としていることがうかがえます。
ですが、最近の扇風機はなかなか強力な風を発生させてくれる物が増えています。室内で強風扇風機を回していれば、蚊が寄ってこれない可能性も高そうです。
また、人間の香りを扇風機の微風が消失させる可能性も高いです。さきほど書いたように、人間の香りは蚊を引き寄せる格好のえさとなっています。
これを消すことが出来れば、室内で蚊が私たちに狙いを定める可能性は格段に落ちます。しかも、微風で良いなら普段通りの扇風機の使い方で大丈夫です。
今年の夏は、クーラーを使わず、あえて扇風機を回して過ごしてみてはいかがでしょうか。案外、蚊に襲われない快適な夏を過ごせるかもしれませんね♪
蚊帳の復活

蚊帳とは、朝や木綿製の布でベッドや布団の周りを覆うものです。昭和時代には用いられていたのですが、最近では余り見かけなくなりましたね。
ですが、蚊の対策方法という点において、これほど効果的な物はありません。何故なら、寝床を布で覆うことで、蚊の進入事態を完全に防いでしまうからです!
寝る時限定ではありますが、こうすることで寝ている間に蚊に刺される心配も、耳元に飛んできた蚊の羽音で起こされる懸念もなくなるのです!
「蚊の心配をせず、夏の夜長をぐっすり寝たい」と言う方は、蚊帳の購入はいかがでしょうか。1500円前後のお手頃価格でも購入できるようです。
庭やベランダでの蚊の発生対策
家の周りから蚊の発生原因を取り除くことも重要です。屋外の水たまりを無くすことでボウフラの根絶を目指しましょう。
また、ハーブや蚊が嫌いな植物を植えるのも効果的です。これらは昆虫忌癖作用の成分を含んでいるといわれます。
蚊の侵入防止策
蚊は人にくっついて玄関から侵入してくることが多いので出入りにも注意が必要です。
窓ガラスや網戸をしっかり閉めたつもりでいたのが、少し、本当に少し隙間があったとしたら、そこから蚊は入ってきます。きちっと閉めたかどうか気をつけたほうがいいです。
それと換気扇、フイルターのついていない換気扇、この箇所も気をつけましょう。蚊は少しでも隙間があれば侵入してきます。
その他 マメ知識
蚊の好む血液型がある?

よく刺されやすい血液型と、刺されにくい血液型があると言われます。一般的には、O型が刺されやすく、A型が刺されにくいと言われています。
これに関して検証した事例は世界的に見てもほとんどありませんが、富山医科薬科大学で研究が行われ、論文が公表されました。
しかし、血液型性格分析でされる批判と同じく、数ある血液型の中で特別ABO式を基準にする科学的根拠はなく、蚊の吸血行動に影響を与えそうな血液型由来の物質も、現在のところ知られていません。
これらのことから、刺されやすい血液型と、刺されにくい血液型があるという説は、科学的には否定的な見方が強いです。
蚊は叩こうとした人を覚えて避ける?

蚊に刺されそうなときに叩くと、蚊は死にそうになった体験とその人の匂いを結びつけて覚え、将来その人を避けられるようになるという研究結果が発表されました。
以下、実験内容を抜粋したものです
<蚊は、人間などの美味しい獲物から漂うある種の匂いに引き寄せられる。そこで、蚊には非常に魅力的な人間の匂いが漂う中で、ネッタイシマカが刺すのを邪魔するように、叩いた際に腕を伝わるのと同程度の小さな振動を20分間にわたり繰り返した。
すると、蚊はその後24時間以上もこの匂いを避けるようになることがわかった。その効果は、害虫忌避剤ディートを用いた市販の虫よけスプレーと同じくらいの効果であった>
実験の結果、蚊は叩き損ねても、攻撃を加えた人の匂いを学習すると推定されます。
それは、蚊に気を付けて叩く努力をする人と、無頓着な人では長い目でも結果に差が出ると考えらます。
それが蚊に刺されやすい人とそうでない人を分ける一つの要因であるかもしれません。
まとめ
- 部屋の中を飛び回る蚊に即効性に効果のあるものは定番である
- 蚊取り線香・スプレー殺虫剤・ワンプッシュ蚊取りスプレーが効果的です。
- いずれも乳幼児、妊婦がいる部屋で使っても問題ないとされています。
- 汗、酒に含まれる二酸化炭素(呼気)に寄ってくる
- 叩こうとする人を避けるようになる
継続的な対策では、汗や体臭を防ぎ、扇風機や蚊帳を活用する事と、家の周りのボウフラ対策や屋内の蚊の侵入対策を併用すれば、さらに効果を得られるでしょう。
今回、血液型には科学的根拠は低く、叩こうとした人は避ける事は科学的に高い評価を得ている事は意外でした。普通に言われている常識とは逆のイメージを感じます。
考えてみれば、人類が誕生する遥か以前から蚊は恐竜の血なども吸っていたわけで、人間が蚊に悩まされる事は蚊の歴史のほんの短い1ページな気がします。
注意しても蚊に刺されることはあるでしょうが、それが何億年後の新人類の手によって、あなたのクローンが誕生するような、ジュラシックパーク的空想に浸るのも良いのでは…
さすがに無いか(笑)