
いかに動物に疎い方でも「クジラ」という生き物を知らない人はほとんどいないと思います。
しかし、「でっかい海の生き物」というくらいのイメージしかないのではないでしょうか?
今回は、「地球で一番大きい動物、クジラ」の種類について、いくつか知っておきたい代表種を中心に皆さまに分かりやすくご紹介させていただきます!
そもそも「クジラ」の定義とは・・・!
ちょこっと調べると、「クジラとは、哺乳類 鯨偶蹄目 鯨凹歯類に属する水生動物の総称である」なんて書いてありますが、これじゃ何を言っているのかさっぱりわかりませんよね。
「鯨凹歯類」に至っては読み方すら分かりません(笑)
分かりやすく他の動物を使って説明をすると・・・
人間と同じ「哺乳類」であり、牛と同じ「偶蹄目」であり、カバとは違う「鯨凹歯類」が「クジラ」です!ということです。
大きいくくりだと牛の仲間だったんですね!そして、カバの親戚だったのです!
大きく二種類
クジラは大きく
- 「ヒゲクジラ亜目」
- 「ハクジラ亜目」
に分かれます。
ヒゲクジラ亜目
「ヒゲクジラ」というのは、所謂こういうタイプのクジラです!

なんとなくクジラといえばこのイメージがあるかと思います。いかがでしょう?
名前の通り、「髭」があり、プランクトンのような小さな餌を海水ごと吸い上げ、この髭のような部分で濾して食べるクジラです。
大型の種類がおおく、世界最大の動物である「シロナガスクジラ」などがこの仲間になります。
ハクジラ亜目

「ハクジラ」とは上の画像のようなタイプのクジラです。
このイメージも見覚えがある方が大半かとおもいます。
名前のとおり「歯」が特徴であり、大きな獲物を捕らえ食べることのおおい仲間です。
代表的なのが、ハクジラ亜目最大種である「マッコウクジラ」で、彼らはなんと、あの有名な「ダイオウイカ」を主食としているほど、大型の餌を捕らえて食べているのです!
「ヒゲクジラ」の仲間にはどんなのがいるだろう?
おまたせしました!いよいよ代表的な種類をご紹介していきます!
シロナガスクジラ

体長約30メートル、体重約150トン という、圧巻の世界一!
この世界一というのは、「地球の歴史上」世界一であり、シロナガスクジラを超える大きさの動物は、恐竜にも動物にも、今も昔も存在していないのです!
ホッキョククジラ

あまり聞きなれないクジラかもしれませんが、世界で二番目に大きいクジラです。全長約20メートル、体重約100トンと、これまた超大型のクジラです。
しかし、彼らは決して「二番手」ではありません。彼らの最大の特徴は、その寿命です!
シロナガスクジラの寿命は100年を超えるといわれていますが、ホッキョククジラの寿命は200年を超えるといわれています。
ミンククジラ

この名前に聞き覚えのある方はどれくらいいるのでしょうか?実は、このクジラは日本人にとって一番身近なクジラと言えます。なぜかって?
皆さんは居酒屋などで、クジラ肉の料理を見たことがあるでしょうか?実は、あのクジラ肉のほとんどがこのミンククジラなのです。
日本が、「調査捕鯨」として捕獲しているのがこのミンククジラです。絶滅危惧種の多いクジラの仲間の中ではかなり個体数が多いこと。ヒゲクジラの中では珍しく魚類などヒゲクジラの中ではかなり大きな餌でも食べること。
そしてそれに伴い、漁業に悪影響を及ぼすことも多いので、「海のゴキブリ」などと揶揄されることもあります。
ザトウクジラ

知能が高いことで有名なクジラですが、その中でも特殊な集団行動をとることで知られているのが、このザトウクジラです。
ザトウクジラは、シャチに襲われている生き物をシャチから守るのです。どんな生き物が襲われていても、シャチが相手になると守るとのことで、この行動の理由はいまだ詳しく解明されていないそうです。
「ハクジラ」の仲間にはどんなのがいるだろう?
マッコウクジラ

ハクジラ亜目最大のクジラで、ダイオウイカを主食にするというとてつもなくスケールの大きなクジラです。
今でも、高級な香水などに使われている「龍涎香(りゅうぜんこう)」という香料があります。出所不明で、海岸に打ち上げられる大変貴重な石として、古くから使われていた香料ですが、実はこれが、マッコウクジラの「結石」であることが分かりました。
まさか結石とは・・・ちょっと使うのに抵抗が出そうですが、いまでも金よりも高い金額で取引がされています。どこに打ち上げられるかは不明なので、もし海岸で拾ったら億万長者も夢じゃない!?かもしれません。
シャチ

シャチがクジラ???とお思いの方も多いかもしれませんが、英語で「キラーホエール(殺し屋クジラ)」とも呼ばれる、れっきとしたクジラの仲間です。
肉食で獰猛なイメージがありますが、とても高度な知能と社会性をもつ生き物としても有名です。水族館でのショーなどにも多く登場します。
シャチの特徴的な行動として「オルカアタック」というなんとも必殺技っぽい行動があります。
これは、浜辺にいるアシカめがけ、シャチが突進するというまさに必殺技!これはシャチ自身が座礁するリスクも伴うため、本人も命がけなのです。ますます必殺技っぽい!
イッカク

天を貫くような巨大な一本角が目印のこの生き物。
伝説上の生き物だと勘違いしている方も多いのではないでしょうか?実際、19世紀までは伝説の生き物だと思われていたそうです。
どうみてもツノにしか見えない先端の突起は実はキバで、実は高度なセンサーであることが近年わかってきました。このキバを高く空中に掲げることで、気圧や温度変化を敏感に感じ取ることができるのです!
このキバにはほかにも、オスの優劣を決めるものでもあるようで・・・
長く!
太く!
硬く!
より上に持ちあがる!
ことが重要で、立派なキバを持つオスがメスを多数従えるハーレムを作るのです。
なんていやらしいキバなんでしょう!まさにオスのシンボル!すべてのオスのあこがれと言えるでしょう!こんな立派なシンボルがほしい!
しかし、どのようにその優劣を決めるのかというと・・・オス同士がそのシンボルをはげしくぶつけ合うそうです(笑)これはちょっと恥ずかしすぎますね。
ちなみにイッカクのキバは折れると二度と戻らないとのこと。なんともゾクッとしますね・・・
シロイルカ

え!?シャチの次はイルカ!?
実はイルカの定義は「全長4m以下のクジラ」のことであり、厳密には同じ生き物なんです。ちなみにシロイルカの全長は約5メートル。名前はイルカですが、一応「クジラ」のカテゴリーにはいる生き物です。
海の生き物のなかでもとても「おしゃべり」な生き物で、社会性をもち、様々な声を発することが知られています。あまりにもよくしゃべり、騒々しいことから、「海のカナリア」とも呼ばれることがあります。
【まとめ】いろんなクジラを紹介しましたが
今回紹介したものは、クジラ全体のなかではほんの一部であり、もっとたくさん、魅力的なクジラもいるので、いつかご紹介できたらと思います!
クジラ全体でいうと、個体数は年々と減少しています。
日本の文化とクジラの関係も深く、現在でも捕鯨問題などさまざまなことが世界で議論されています。
考え方は人それぞれかとは思いますが、「クジラに絶滅してほしい」と思っている人間はほとんどいないと思います。
人間の世界とクジラの世界、どちらも平和になる社会をめざして、一人ひとりがクジラのことをもっとよく知り、みんなで考えていけるようにしていけたらいいと思います。