スズメバチが虫界最強?その戦闘力に迫る!

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暖かくなるといろいろな虫たちが活動し始めますが、その中でもヤバイ虫のトップクラスと言えば、スズメバチの名があげられるでしょう。

スズメバチ科は4属67種が知られ、日本にはスズメバチ属7種、クロスズメバチ属5種、ホナガスズメバチ4種の合計3属16種が生息します。

その中でも、人が刺される事例も多く報告され、異種昆虫バトル企画でも登場数が多く、攻撃的で獰猛とされるオオスズメバチの戦闘力を探っていきたいと思います。

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スズメバチが最強?その戦闘力に迫る

体長は27-40mmでハチ属では世界最大級を誇ります。

外皮は頑丈でミツバチクラスの毒針では容易に貫通しません。

大顎も発達していて噛みつき攻撃も得意とします。

飛翔能力も高く、時速40kの速度で一日100Kの距離を移動可能だそうです。

 

攻撃力

毒針

お尻についた針で直接毒を注入するオオスズメバチの代名詞的技です。

毒の威力は、人や動物に対しては一撃で死に至らしめるほどではありません。

人が死亡する場合、アレルギー症状・アナフィラキシーショックによるものがほとんどです。

ただし、対昆虫となると一撃必殺の破壊力を秘めています。

また、毒針からは毒液を噴射する事が出来ますので、これで相手を弱らせたりもできます。

人間が目に浴びた場合、失明の危険もあるそうです。

 

噛みつき

スズメバチが主に一対一での戦闘に使用する技です。昆虫同士のタイマンだと毒針を使用するまでもなくこの攻撃だけで勝負をつけてしまえるほどの威力を誇ります。

実際には、カブト虫・クワガタ虫クラスの甲虫の外皮を噛み切るのは難しいですが、カマキリクラスの外皮ならば噛みちぎる程の破壊力は秘めています。

人間でも噛まれると血が出ることがあるようです。

ミツバチの巣を襲うときなどは、巣を守るミツバチたちを次々と噛み殺していく戦法を行います。

 

 

機動力

大概の昆虫は羽で空を飛ぶことができますが、それは主に移動や逃走用です。

けれども、自由自在に飛び回れ、攻撃できる昆虫は案外と少ないのではないでしょうか?

私見ですが、飛行能力の高い昆虫は、トンボ属・ハチ属・ハエ属・チョウ属が挙げられると思っていまして、ハチ属の飛行能力は、かなり高いレベルであると思っています。

以下、各々の飛翔能力を紹介いたしまして、それらを比較検討する事で、ハチ属の昆虫界における飛行能力レベルを検証したいと思います。

 

■トンボ属

トンボの飛行能力は生物界全体でもトップクラスであることは間違いないようです。

高速移動・急停止・急旋回・ホバリングなど、上下左右にも自在に飛び回り、人類科学の最先端兵器のヘリや戦闘機も凌駕する飛行能力を誇ります。

 

■ハエ属

ハエの飛行能力は高速移動と方向転換に特化しています。

空中停止などは基本出来ませんが、吸血性のアブの仲間には可能な種も存在します。

 

■チョウ属

長時間飛び続ける能力に特化していて、体は軽量化され弱々しい印象です。

食事と羽を休めるとき以外は常に飛び回っていて、遠くまで渡りを行う種も存在します。

 

■ハチ属

空中で攻撃行動ができる昆虫は、トンボ・アブ・ハチぐらいだと思います。

総合的な飛行能力はトンボに及びませんが、ホバリングなどを器用に行うので、空中攻撃能力はトンボに次いで高いと思われます。

スズメバチは地上では樹液ポイントを甲虫類と争うほど力強く手足を駆使しますので、戦闘における総合機動力は昆虫界屈指であると言えそうです。

 

 

集団攻撃

ミツバチの巣などをオオスズメバチが見つけると、お尻から仲間を呼ぶためのフェロモンを出します。このフェロモンは揮発性が高く、すぐに広範囲に広がるのでそれを察知した仲間が集まってきます。敵を攻撃しているときも同様に仲間を呼び寄せます。

人間や動物が襲われた場合、集団攻撃によって致命的ダメージを受けることが多いです。

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異種昆虫バトル

実際にオオスズメバチが他の昆虫と、どのような戦いを繰り広げるか?

ネットでの映像や情報を元に検証したいと思います。

 

オオスズメバチ対オオカマキリ

どちらも相手を捕食対象として攻撃します。負けた方は相手の餌となるわけです。

勝敗は先手必勝のようで、先に相手を確認して攻撃した方が有利なようです。

とは言え、お互い正面からガチで戦えばスズメバチの勝率が高いようですね。

カマキリはスズメバチの毒針や牙を使えないように鎌で抑え込む戦法を取りますが、スズメバチは空中から首を狙ったりカマキリの前足に絡んだりして、実に器用な戦いを行います。

飛び回って背後や有利な位置で攻撃を仕掛けるスズメバチを、カマキリが捕らえることはかなり困難です。

カマキリは不意打ち以外での勝利は難しいでしょうね。

 

オオスズメバチ対クワガタムシ

主に木の幹からにじみ出る樹液ポイントを奪い合って争います。

私的には昆虫同士のガチバトルで、クワガタの殺傷力はトップレベルと思っていまして、スズメバチも正面からまともに向かっていくと、胴体は真っ二つにされてしまいます。

けれども、スズメバチは機動力を生かした軽快なフットワークで、相手の背後から攻撃を仕掛けます。時には飛び上がり木の幹を一周して背後に回り込む芸当も見られました。

それが本能なのか知能によるものかわかりませんが、執拗に背後を狙う印象です。

クワガタは、後ろから攻められると逃げ腰になってしまい、追い払われる感じになります。

スズメバチの牙や毒針も、クワガタの甲殻を傷つけたり貫通は難しく、逆にクワガタの大顎の一撃はスズメバチに致命傷を与える事が出来るわけで、身体能力的不利は否めませんが、両者の戦いは、闘牛とそれを翻弄する闘牛士のような印象を感じます。

 

オオスズメバチ対オニヤンマ

オニヤンマが捕食対象としてスズメバチを襲うことが多いようです。

オニヤンマは機動力がオオスズメバチとは比較にならない位優れていて、飛んでいるオオスズメバチを突然襲ってあっという間に捉えて噛み殺して食べてしまいます。

スピードだけを比べても、スズメバチの時速40kに対しオニヤンマは時速70kを誇りますので、狙われたらスズメバチは逃げ切ることは困難でしょうね。

ただし、奇襲気味に襲わないとオニヤンマでも返り討ちにあってしまう事もあるそうです

 

 

人間との戦い

主にお互いの生活圏を守るために戦います。

人間が刺される事故の多くは、(無意識にでも)餌場・巣に近づいてしまい、襲われるというケースです。特にオオスズメバチは土の中に巣を作ることが多く、ハイキングなどで気付かない間にスズメバチの攻撃範囲に入ってしまい、事故に遭うケースが多く見られます。

また、都市部においても家屋周辺に巣を作られる場合もありますので、そうなると人間側としては、身の安全のため駆除する方向で対処せざるを得なくなります。

 

オオスズメバチのヤバイ話

アメリカでやりたい放題していたキラービーと言うハチが居て、その駆除の為にアメリカ人はオオスズメバチを利用しようとしました。

そこでオオスズメバチの生態を調べたところ、キラービーなんかよりも圧倒的に恐ろしい事が判明し速攻オオスズメバチの導入を諦めたそうです。

「こんなヤバイやつを我が国につれてくるわけにはいかん」って感じですね。

それほどオオスズメバチの戦闘能力は高いようですね。

 

 

まとめ

「トンボやカマキリやクモに捕食されるオオスズメバチが虫界最強なわけがない!」

などとの、ネットの書き込みが見受けられたりしますが、確かにオオスズメバチを凌駕する身体的特徴を有する昆虫は多数存在します。

しかし、攻撃力・機動力・獰猛さなどを総合的に見た場合はどうでしょうか?

それに加えて、集団で攻撃する能力に秀でているとなると、まともに勝てる相手ではないように思えます。

例えば、毒グモや毒サソリがヤバイと言っても先に見つけたなら、踏みつぶしたり逃げたりは容易なわけですが、集団で襲ってくるスズメバチはそうもいきません。

スズメバチに遭遇した時の対処法で、「相手を刺激しないようゆっくりとその場を離れる」との紹介記事を見かけたりしましたが、「クマに出会った時と同じかよ!」と思ったりしました。

そんな恐ろしいスズメバチは、虫界のみならず生物界最強とも言えるのではないでしょうか?!。

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